合宿免許の卒業=運転免許の取得ではない! 卒業後に必要な手続きを解説

合宿免許の卒業=運転免許の取得ではない! 卒業後に必要な手続きを解説

 

最後の難関である卒業検定に無事合格し、晴れて卒業!
「やったー!これで免許取得だー!!」と思い込んでいる人が少なくありません。
たしかに、どうしても「運転免許を取る=教習所」 というイメージが浸透しています。
しかし、正確にいうと、合宿免許の卒業=運転免許取得ではありません。
じつは、教習所を卒業した後には、必須の重要な手続きがまだ残っているのです。

運転免許の取得を検討する際に、この「教習所を卒業したあとの流れ」を理解しておくと、最後まで焦ることなくスムーズに計画を進めることができます。
反対に、「教習所を卒業したあとの流れ」を知らなければ、せっかく教習所を卒業したのに、運転免許を取得し損ねてしまうという最悪の事態にも繋がりかねません。
今回の記事では、とても大切な「教習所を卒業したあとの流れ」について詳しく解説していきます。
合宿免許の卒業後にどんな手続きが必要なのかを理解した上で、免許取得までのロードマップを描くようにしましょう。


目次

  1. 合宿免許を卒業して、手に入れられるのは「卒業証明書」
  2. 卒業したら、なるべく早く運転免許センターへ行こう
  3. 運転免許センターで必要な持ち物
  4. 運転免許センターでの一日の流れ
  5. まとめ

1.教習所を卒業して、手に入れられるのは「卒業証明書」

教習所を卒業して、手に入れられるのは「卒業証明書」

合宿免許は、通学するよりも教習期間を大幅に短縮して約2週間で卒業することが可能です。
ただし、ここで注意しなければならないのは、合宿でも通学でも、教習所を卒業するだけでは、運転免許を取得できないということ。

教習所を卒業して手に入れられるのは、運転免許証ではなく、教習所の「卒業証明書」です。
厳密にいえば、運転免許の交付を受けるには、教習所を卒業した後、あらためて運転免許センター(運転免許試験場)に行き、本免許試験に合格する必要があります。
その際に、教習所でもらった卒業証明書を提出することで、本免許試験における技能試験が免除されます。
つまり、教習所を卒業していれば、残る「適性検査」と「学科試験」に合格するだけで、運転免許が手に入るというわけです。

教習所がサポートできるのは、教習カリキュラムを通じて、教習生を本免許試験における技能試験が免除されるレベルまで育て、卒業をもって運転技能レベルを証明することです。
したがって、その卒業証明書を受け取ったあとは、自ら運転免許センター(運転免許試験場)に行き、適性検査を受け、本免許試験の学科試験に合格しなければならないのです。
合宿免許を卒業して「ほっ」としたい気持ちもよく分かりますが、最後の仕上げの「運転免許の交付」を受けるまでは、くれぐれも気を抜かないようにしてください。


2.卒業したら、なるべく早く運転免許センターへ行こう

卒業したら、なるべく早く運転免許センターへ行こう

合宿免許を卒業したあと、後日あらためて運転免許センター(運転免許試験場)に出向いて「運転免許の交付」を受けなければならないことをご説明しましたが、もう一つ注意してほしいことがあります。
じつは、教習所で交付される卒業証明書には、1年間の有効期限が設けられているのです。
すぐに仕事で必要だという人もいれば、それほど必要に迫られていない人もいるかもしれません。
「もうここまで来れば、あとは楽勝。そのうち受ければいいや」などと思いながら、有効期限の1年が過ぎると、その卒業証明書は無効になってしまいます。
卒業証明書が無効になると、本免許試験における技能試験が免除されなくなるため、もう一度教習所に入校し直すか、いわゆる「一発試験」と呼ばれる、運転免許センターで実施される技能試験を受験するしか方法はなくなります。
この「一発試験」は、難易度がとても高く厳しいことで知られていますので、あまりお勧めできません(受験手数料も必要です)。

また、運転免許センターでの本免許試験では、技能試験が免除されても、学科試験が残されています。
合宿免許で懸命に勉強してきた知識が薄れないうちに、なるべく早く学科試験を受ける方が得策です。
卒業証明書の有効期限は交付日から1年間ですが、教習所を卒業したら、なるべく早く運転免許センター(運転免許試験場)に行くことをお勧めします。

この運転免許の交付手続きを受けられるのは、住民票に記載されている住所地を管轄する運転免許センター(運転免許試験場)だけです。
一人暮らしなどで実家を離れていて、尚且つ実家の住所に住民票がある場合は、帰省できるタイミングなどもよく考慮しておく必要があります。
ちなみに、運転免許センターでの本免許試験などの手続きは、平日に実施されることがほとんどです。

合宿免許に申し込む際には、ぜひこの有効期限を考慮した計画を立てるようにしてください。


3.運転免許センターで必要な持ち物

運転免許センターで必要な持ち物
1.住民票

本籍地または国籍が記載され、マイナンバーの記載がない、3ヶ月以内に発行されたもの。
※必ず原本が必要です。コピーは不可。
日本国籍の方:本籍地の記載ありの本人名義のもの
外国籍の方:国籍の記載あり、在留期間満了日の記載ありの本人名義のもの

2.本人確認書類

マイナンバーカード(写真あり)、健康保険証、パスポート、在留カード、特別永住権証明書などから、いずれか1点。
※マイナンバー通知カード(写真なし)は不可。
※日本国籍で運転免許証を保有している場合は不要。
※本人確認書類がない場合、受験できない場合があります。

3.運転免許証 ※保有している場合のみ

二輪免許を保有している場合は、学科試験が免除となります。

4.写真2枚

サイズは縦3cm×横2.4cm で、6ヶ月以内に撮影したもの。
※試験当日、運転免許センターで撮影してもらえますが、写真にこだわりたい場合は持参することも可能。

5.運転免許申請書
6.指定自動車教習所の卒業証明書

卒業証明書には、交付後1年間の有効期限が設けられています。
※有効期限が切れた場合、忘れた場合、紛失した場合、技能試験が免除になりません。
※有効期限の最終日が、祝日・土曜・日曜になる場合は、翌平日まで有効です。
※紛失した場合は、卒業した教習所に連絡し、再発行を依頼してください。

7.手数料

受験手数料と免許交付手数料が必要で、合計して5,000円程度です。
もし不合格になってしまった場合は、後日あらためて受験料を支払って再受験することができます。

8.印鑑

シャチハタなどスタンプタイプのものは不可です。

9.筆記用具

HB の鉛筆、消しゴム、ボールペン

10.眼鏡またはコンタクトレンズ

適性検査では、視力検査が実施されるため、視力矯正が必要な方は必ず装着してください。
※色付きレンズの眼鏡、カラーコンタクトレンズ、ディファインタイプのコンタクトレンズの装着は不可です。


4.運転免許センターでの一日の流れ

運転免許センターでの一日の流れ

本免許試験と運転免許の交付手続きが行われる運転免許センター(運転免許試験場)での一日の流れをご紹介しましょう。
※ご紹介するのは、あくまで一例であり、各都道府県や運転免許センターによってタイムスケジュールは異なります。

8:00~ 運転免許申請書の記入

▼ 
▼ 収入証紙を購入(受験手数料の支払い)

8:30~ 運転免許申請受付



8:45~ 適性検査(視力検査、聴力検査、運動能力検査など)


▼ 受験票が交付される

9:30~ 学科試験スタート



・試験時間:50 分
・試験方式:○×方式(マークシートの正誤問題)
・出題形式:全 95 問 / 文章問題 90 問(1 問 1 点)+イラスト問題 5 問(1 問×2 点)
・合格基準:100 点満点中 90 点以上で合格

11:00~ 合格発表(掲示板に合格者の受験番号が表示されます。)



13:00~ 交付手続き(合格者は写真撮影や講習を受けます。)



14:00~ 運転免許証の交付

窓口で順番に運転免許証を受け取ります。※後日郵送の場合もあり

現在、運転免許証は IC カード化されているため、IC チップが内蔵されるようになっています。
交付を受ける際に、暗証番号を設定することになるので、事前に任意の4ケタの数字を2組考えておくようにしてください。

運転免許センター(運転免許試験場)での交付手続きは、平日しか実施されていないことがほとんどです。
そのため、平日でも混雑していることが多いので、時間に余裕をもって足を運ぶようにしてください。

◎運転免許には更新が必要

運転免許には更新が必要で、はじめて免許を取得した人の場合は、取得して3年目に初心者更新講習を受けて免許を更新します。
その際の更新時期と期間は、更新年に迎える誕生日の前後1ヶ月の合計3ヶ月間になります。
更新手続きをする場所は、運転免許更新センターや運転免許センター(運転免許試験場)、または警察署です。
更新時期が近づいてくると、手続きができる期間や場所をお知らせする更新ハガキが自宅に届けられますので、忘れないように免許更新を行いましょう。


5.まとめ

まとめ

今回は「教習所を卒業したあとの流れ」を詳しく解説してきました。
教習所を卒業したら、そのまま運転免許がもらえると勘違いしている人が案外多いのですが、教習所の卒業=運転免許の取得ではありません。
教習所を卒業したら、あらためて住民票のある住所地を管轄する運転免許センター(運転免許試験場)に出向き、本免許試験の学科試験と適性検査を受けて合格しなければ、運転免許を取得することはできません。
また、教習所の卒業証明書の有効期限が1年間であることにも注意しなければいけません。
できれば教習所を卒業したあと、学科試験に必要な知識がフレッシュな状態で記憶されているうちに、なるべく早く本免許試験を受けることをお勧めします。

合宿免許を検討する際には、あとから期限切れを心配することのないように、卒業後に運転免許センターに行ける時期を考慮した上で全体計画を立てるようにしましょう。

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株式会社ドリーム(ドリーム運転免許センター)
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